2021年度の北総線動静
運輸部門の動静
輸送関係
ダイヤ改正
直通運転先の各事業者に合わせたダイヤ改正が2月26日付で行われ,区間列車の増発や平日夜間の優等列車削減などが盛り込まれたNo.118ダイヤが同日より施行された。
本件ダイヤ改正は,2015年12月5日に改正・施行され,2019年10月26日に修正されたNo.117-5ダイヤを改正するものであった。約6年ぶりの改正となった本件ダイヤ改正では,昨今のコロナ禍によるインバウンド需要の鎮静化や通勤需要の変化への対応に加え,沿線地域の活性化を見据えた経営戦略として区間列車の増発が盛り込まれるなど,運行ダイヤに大きな変更が加わった。
新鎌ヶ谷発着の区間列車は2019年10月のダイヤ修正時に下り列車1本が新設されていたが,本件ダイヤ改正では平日6往復,土休日2往復の規模に拡大した。これら区間列車には,ダイヤ編成上の都合で東京都所属車両で運用されるものもあり,約22年ぶりに東京都所属車両による新鎌ヶ谷発着の区間列車が設定されている。一方,平日夜間に設定されていた下り急行列車及び下り特急列車は運転本数の見直しによって各2本に縮小しており,北総線全体での車両走行キロは,区間列車増発による増加分が運転本数見直しによる減少分で相殺され,改正前後を比較して大きな増減には至っていない。
また,一部の下り列車には小室駅での待避が設定され,小室駅の待避設備が初めて定期列車で活用されることになった。アクセス線関係では,本件ダイヤ改正から東京都所属車両によるアクセス特急列車が運用開始となり,従来のアクセス特急列車の一部が東京都所属車両に運用に変更されたほか,夜間の一部列車は京成高砂駅での運行替となり,区間運転のアクセス特急列車が設定されている。
このほか,本件ダイヤ改正からポケット時刻表及び冊子時刻表ともに配布が取止めとなった。各駅にはウェブ上に公開されている時刻表に誘導する二次元コードが掲出され,スマートフォン等から参照するように案内されている。また,駅掲出の時刻表については,これまで路線図など時刻表以外の箇所も張替えていたが,本件ダイヤ改正から時刻表箇所のみの張替えとなった。これに関連して時刻表の書体や体裁にも変化が見られる。
なお,本件ダイヤ改正に合わせて発車標案内文章の修正及び変更が行われた。修正及び変更が行われたのは都心方面の上り最終列車に対する案内文章で,2021年1月20日付で泉岳寺行に運転区間の縮小が行われて以降も「西馬込方面の最終列車」としていた案内文章が,本件ダイヤ改正を機に実態に即した内容に修正,変更された。