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千葉ニュータウン中央駅ラチ外コンビニ店舗増床改装に伴う動向
千葉ニュータウン中央駅ラチ外でコミュニティ京成が運営しているコンビニエンスストア「ファミリーマート 千葉ニュータウン中央駅店」が2025年6月10日付でリニューアルオープンした。今回の改装に際しては,同6月6日付プレスリリースの通り,終点方への店舗増床によって売場面積が約2倍に拡張されたほか,セルフレジの増設や,イートインコーナーの新設,出入口の自動ドア化などが行われている。
当該店舗は2005年に「am/pm 千葉ニュータウン中央駅店」として開店し,am/pmのファミリーマートへの統合に伴って2010年に「ファミリーマート」への転換が図られたものである。北総線各駅でコミュニティ京成が運営するコンビニ店舗としては,新鎌ヶ谷駅ラチ外の「ファミリーマート 新鎌ヶ谷駅店」(2003年開店)に次いで古い。前述の経緯により2010年に最初の改装が実施されていて,今回は開店以来2回目の大規模な改装である。なお,営業時間は改装前と同様に24時間営業を継続しているが,イートインコーナーは時間営業であるほか,増床に際して駅シャッター内に新設された出入口1箇所は5時から24時のみ利用可能であるなど,設備によっては利用可能な時間帯が限られているものがある。
今回の改装に際して行われた店舗増床は,既設店舗の終点方に隣接していた催事スペースを転用したものである。催事スペース周辺に設置されていたコインロッカーやATM等については,増床工事に先立つ2024年末までに改札横に新設されたサービスコーナーに支障移転されたが,この際に一部サービスの新規導入や廃止,更新が行われた。
本稿は改装に伴う2024年下期から2025年6月までの一連の動向について紹介するものである。
工事状況点描
サービスコーナー支障移転
店舗増床に先立つ2024年下期には,増床予定地に設置されていたコインロッカーやATM等の支障移転が行われた。支障移転に際しては,改札横にサービスコーナーが新設され,山側の壁面に並べられていたコインロッカーやATM等は11月から12月にかけてサービスコーナーに移設された。この過程でイオンリテールの運営する「ピックアップロッカー」が新設されたほか,「ろうきん」ATMの更新,「みずほ銀行」ATMの廃止が行われた。
測量・墨出し
ロッカーの移転
2024年11月中旬に改札横のラッチ柵が移設されてサービスコーナーの場所が確保された後,宅配ロッカー「PUDO」,コインロッカーが同月下旬から順次サービスコーナーに移設された。宅配ロッカーの背面にはラチ内に向けてサービスコーナーを示すタペストリーが設けられた。なお,設置当初のタペストリーは柵とロッカーの間に下半分を挟んでいたが,しばらくして下半分をラチ内に出すようになった。
また,同時期に各サービスの移転先付近に電源,通信回線等を収容する盤が新設された。
イオン「ピックアップロッカー」の新設
2024年12月上旬にイオンリテールの運営するネットスーパー注文品の受取りロッカー「ピックアップロッカー」が新設された。同時期にモバイルバッテリーのレンタルサービス「ChargeSPOT」が宅配ロッカー横に移設され,店舗増床予定地に残るサービスはATMのみとなった。
ATMの移転
2024年12月中旬からATMの移転が始まった。移転は同時に機器更新を実施する「ろうきん」から始まり,移転先に新たな機器およびブースが設置された後に既設ブースの撤去が行われた。「セブン銀行」ATMは既設機器を移設するのみだったが,北総線各駅で唯一稼働していた「みずほ銀行」ATMは今回の工事にあわせて廃止,撤去された。
電照広告の撤去移転
催事スペース壁面上部の電照広告については,店舗増床に支障する8枠が撤去された。契約中の広告は撤去範囲内に4枠あり,これらは12月中に撤去範囲外へ移設された。
店舗増床・改装工事
仮囲い設置
増床部分の店舗構築が2025年1月から始まり,まず1月下旬に仮囲いが設置された。この時点でファミリーマートの増床工事であることが明らかになった。
既設照明等の撤去
店舗増床部分の広告枠や照明については仮囲い設置後の1月末までに順次撤去が行われた。
店舗建築(増築)
増床予定地への店舗建築は2月から3月にかけて行われた。
店舗改装
店舗増築の完了後,既設店舗と増床店舗を一体化するための改装工事が5月から6月にかけて行われた。工事に伴い「ファミリーマート千葉ニュータウン中央駅店」は5月12日9時から6月10日7時まで一時閉店したが,これに伴いホーム上で営業している無人店舗「ファミリーマート 千葉ニュータウン中央駅ホーム店」の商品管理ができなくなることから,同店舗についても一部の商品で販売を休止するなどの動きがあった。
改装工事に際しては,既設店舗側においても電照看板の更新や出入口の自動ドア化などの改良が行われた。また,吹抜けの壁面広告については店舗増築に伴い一部広告枠の視認性が悪化することから,改装工事を前に該当する広告が撤去された。