2021年度の北総線動静
デジタル列車無線の導入
2018年度より実施している列車無線のデジタル化については,2020年10月に無線局免許が交付されたことから,車上及び地上に無線局を開局し昨年度末までに各種試験を実施してきたところであるが,当年度においては自社線内における自社所属車両との交信に限定して4月17日付でデジタル列車無線の本運用が開始された。
運用を開始したデジタル列車無線は,北総線内においてはデジタル列車無線に対応した北総所属車両との交信に限定される。すなわちデジタル列車無線に対応していても他者所属車両についてはデジタル列車無線の交信対象外であり,これらは引続きアナログ列車無線にて交信している。逆に北総所属車両は他者線内におけるデジタル列車無線の交信対象外であり,同日付でデジタル列車無線を運用開始した京成線においても同様の考え方で運用されている。成田スカイアクセスに関しては,北総線区間(京成高砂・印旛日本医大間)は北総線のデジタル列車無線を使用するため,京成所属車両で運転される京成線列車であっても同区間はアナログ列車無線を使用している。
デジタル列車無線には事業者ごとに3チャンネルのバンド設定があるが,北総線においては全線が1チャンネルであり,2チャンネルと3チャンネルは使用していない模様。事業者の切替は従来通り境界駅での手動操作で,かねてより車上に準備されていた操作器を使用している。切替時にデジタルとアナログの選択は不要で,事業者名のスイッチを押下した際にはデジタル列車無線が一旦立ち上がり,その後自動でアナログ列車無線に切り替わっている。