活動報告

よもやま話

2021年度の北総線動静

7800形リース車両変更

7800形については2017年度以降3編成を京成電鉄から貸借して運用しているところであるが,2020年6月に発生した青砥駅構内脱線事故によって7818編成が損傷し,該編成の8両編成としての復旧が断念されたことから,当年度においてリース車両の変更が行われた。

基地内を入換で自走する7818編成

△基地内を入換で自走する7818編成

参考:7818編成の損傷状況(確認範囲のみ)

△参考:7818編成の損傷状況(確認範囲のみ)


7818編成は7260形の代替として2014年度に貸借を開始した車両で,貸借期間は約6年であった。先の事故後は運輸安全委員会の調査のため営業の用に供されず,発生直後には京成電鉄の高砂検車区,その後2020年8月以降は印旛車両基地に休車指定の上で保管されてきた。この間においても客室内照明のLED化や補助電源装置のSIV化など車両構造装置の変更が計画されていたことが監督官庁への申請から判明しているが,結果的には損傷した脱線車両の復旧が困難であると判断されたことで,8両編成での運用が前提となる北総所属車両としては貸借を継続できず,京成電鉄へのリースバックとなった。なお,該編成のリースバックによって,北総所属車両からつり革にナイロン製バンドを使用する車両が淘汰された。

集電装置が増設されてM1化された旧7815(新3742)

△集電装置が増設されてM1化された旧7815(新3742)

6両編成で組成された旧7818編成(3748編成)

△6両編成で組成された旧7818編成(3748編成)


北総帯のままの廃車予定車を組んだ8両編成

△北総帯のままの廃車予定車を組んだ8両編成

編成から外されて搬出待ちの旧7814・旧7812の2両

△編成から外されて搬出待ちの旧7814・旧7812の2両


該編成の除籍は2021年6月末付で実施され,以降は原籍の京成電鉄に復している。復帰後の車籍は北総貸借期間中も維持していた3748編成を踏襲したが,事故で損傷したM1N車(7812号車=3742号車)は6両編成を組成する上でも必要な車両であり,その代替として6両編成では不要な中方M1’車(7815号車=3745号車)をM1N車として改造しており,該車両については3745号車から3742号車に改番号となった。一連の改造工事は印旛車両基地で8月から11月にかけて施工され,改造を終えた後に宗吾車両基地に回送された。3748編成は12月から営業を開始しているが,北総からのリースバック後に営業の用に供されるのは今回が初の事例である。

7812号車と7814号車は編成から外された後も印旛車両基地にしばらく留置されていたが,事故調査による保全の終了をもって12月中旬までに北渡瀬へ搬出され,解体を終えている。なお,当年度にはツアーに伴う車両基地の一般公開が2回あったが,いずれも参加者からは見えないように倉に移動させていた。

リース直後は東芝製冷房機・シールドビーム前照灯だった7838編成

△リース直後は東芝製冷房機・シールドビーム前照灯だった7838編成

北総車として初の新仕様弱冷房車シール

△北総車として初の新仕様弱冷房車シール


三菱製冷房機に更新された7838編成

△三菱製冷房機に更新された7838編成

前照灯がLED化された7838編成

△前照灯がLED化された7838編成


7818編成の代替となる車両については,京成電鉄から3700形1編成を新たに貸借した7838編成が12月に導入された。原番号は3768編成で,7828編成と同じ3700形の3次車に相当。貸借に際して補助電源装置のSIV化や運番表示器用サムロータリスイッチの更新が行われたが,車側灯のクリアレンズ化や前照灯のLED化は未施工のまま貸借された。また,京成所属車両として施工した新仕様の弱冷房車表記は残置され,制輪子や後述の非常設備案内の掲出位置についても京成仕様のままである。その他の仕様としては,客室内の温湿度センサは更新済,禁煙銘板は部分的にピクトサインに変更されているものの広告入銘板も残存,戸先側の注意シールは施工順の関係で点字シート前後で途切れている。北総仕様の銘板類はすべて新品手配され,仕様は7828編成に準じている。

なお,7838編成は2月中旬に宗吾車両基地で冷房機の更新が行われて東芝製から三菱製に換装されたほか,3月中旬には印旛車両基地で前照灯のLED化が施工されるなど,装置の変更が続いている。