2021年度の北総線動静
信号通信関係
自動列車停止装置の更新
2018年度より実施している中間閉そく区間の自動列車停止装置(ATS)更新については,昨年度までに引続き東松戸・新鎌ヶ谷間の施工が行われたほか,続く新鎌ヶ谷・小室間,印西牧の原・印旛日本医大間においても本工事を前に付帯工事が始まった。
東松戸・新鎌ヶ谷間は2020年度に着手しているが,当年度においては大町機器室の整備,ケーブル布設,B点及び器具箱の新設が行われた。年度内の切替には至らず,現地状況に鑑みれば切替時期は2022年度内と推察される。その要因としては,2021年1月に発生した京三製作所鶴見工場における火災や昨今の半導体不足による機器納入の遅れ,コロナ禍における設備投資予算の圧縮による工期の延伸が背景にあると考えられる。
新鎌ヶ谷・小室間においては,西白井保守基地内の電気室に隣接して機器室の建築工事が始まった。また,器具箱の新設に支障する山側の法尻を切取り,器具箱設置に向けた準備も進められている。いずれも第4四半期から施工に入っているが,年度末時点では施設側の付帯工事が行われているのみで,信号側の本工事には至っていない。
印西牧の原・印旛日本医大間については,10月より角田川橋りょう下に機器室の建設工事が始まった。建屋は年度内に完成しており,ケーブルの引込みについても終えている。B点や器具箱の新設には至っておらず,すわなち機器室においても架の新設には至っていないと考えられる。なお,未切替区間についてはすでに全線でB点設置位置の測量を終えており,防護マクラギへの更換を必要とするマクラギには青色のマークが記されている。