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印西牧の原・印旛日本医大間C-ATS化

中間閉そく区間を対象として2018年度より実施されている自動列車停止装置の更新工事において,4区間目の切替となる印西牧の原・印旛日本医大間のC-ATS化が12月2日早朝に完了した。当該区間の更新により,北総線内の未更新区間は新鎌ヶ谷・小室間と小室・印西牧の原間の2区間を残すのみとなった。以下に当該区間における現地工事や切替前後の記録を紹介する。

現地工事の記録

現地での工事は2021年度下期より始まった。角田川橋りょう下への中間機器室建設を皮切りとして,B点設置箇所における防護マクラギへの更換といった付帯工事の施工が翌年度上期まで続いた。付帯工事の完了後,2022年度第2四半期からは整合変成器等の器具箱やB点のループコイルといった現場機器の設置が進み,2023年度初までにB点標の整備も完了した。

中間機器室建設に向けて足場が組まれ始めた頃の角田川橋りょう下(2021.10.22:印西牧の原・印旛日本医大間)

△中間機器室建設に向けて足場が組まれ始めた頃の角田川橋りょう下(2021.10.22:印西牧の原・印旛日本医大間)

この時点で橋りょうからケーブルラックが降りてきていた(2021.10.22:印西牧の原・印旛日本医大間)

△この時点で橋りょうからケーブルラックが降りてきていた(2021.10.22:印西牧の原・印旛日本医大間)

角田川橋りょう下への中間機器室建設は2021年度末までに完了した(2022.03.12:印西牧の原・印旛日本医大間)

△角田川橋りょう下への中間機器室建設は2021年度末までに完了した(2022.03.12:印西牧の原・印旛日本医大間)

中間機器室への引込みのため高欄上にケーブルルートが作られた(2022.03.12:印西牧の原・印旛日本医大間)

△中間機器室への引込みのため高欄上にケーブルルートが作られた(2022.03.12:印西牧の原・印旛日本医大間)

2022年度第1四半期にはB点設置箇所の防護マクラギ化が始まった(2022.05.04:印西牧の原・印旛日本医大間)

△2022年度第1四半期にはB点設置箇所の防護マクラギ化が始まった(2022.05.04:印西牧の原・印旛日本医大間)

続く第2四半期からは器具箱等の現場機器設置が始まった(2023.01.15:印西牧の原・印旛日本医大間)

△続く第2四半期からは器具箱等の現場機器設置が始まった(2023.01.15:印西牧の原・印旛日本医大間)

2023年度初までにB点標も設置された(2023.05.02:印西牧の原・印旛日本医大間)

△2023年度初までにB点標も設置された(2023.05.02:印西牧の原・印旛日本医大間)

切替前の区間を見る

切替前においては,下り線は印西牧の原構内終点方の入出庫線との分岐直後KTでC-ATS→1号形ATSに切替,1号形ATS→C-ATSの切替は下り1閉そく信号機内方の303Tで行われていた。上り線は印旛日本医大駅上り出発信号機2L内方の31ロTでC-ATS→1号形ATSに切替,1号形ATS→C-ATSの切替地点は上り1閉そく信号機内方のYTだった。

下り本線の1号形ATS切替地点だった印西牧の原終点方の入出庫線分岐直後(2022.12.11:印西牧の原・車両基地間)

△下り本線の1号形ATS切替地点だった印西牧の原終点方の入出庫線分岐直後(2022.12.11:印西牧の原・車両基地間)

下り本線のC-ATS切替地点だった下り1閉そく(2022.05.04:印西牧の原・印旛日本医大間)

△下り本線のC-ATS切替地点だった下り1閉そく(2022.05.04:印西牧の原・印旛日本医大間)

車両基地横を1号形ATSで走る(2023.11.12:印西牧の原・印旛日本医大間)

△車両基地横を1号形ATSで走る(2023.11.12:印西牧の原・印旛日本医大間)

上り本線の1号形ATS切替地点だった印旛日本医大上り出発2L(2023.11.26:印旛日本医大)

△上り本線の1号形ATS切替地点だった印旛日本医大上り出発2L(2023.11.26:印旛日本医大)

上り本線のC-ATS切替地点だった入出庫線高架手前の上り1閉そく(2023.11.26:印西牧の原・印旛日本医大間)

△上り本線のC-ATS切替地点だった入出庫線高架手前の上り1閉そく(2023.11.26:印西牧の原・印旛日本医大間)

確認列車の運転

切替に際しては印西牧の原・印旛日本医大間で確認列車が1往復運転された。前回切替の東松戸・新鎌ヶ谷間と同様に当日早朝の運転とされ,使用車両は89N運行の9118編成だった。確認列車は印西牧の原#3~印旛日本医大#1~印西牧の原#1の行路で運転され,これに支障する印西牧の原#3と印旛日本医大#1の所定留置車両は車両基地及び印旛日本医大引上線留置に変更された。

確認列車に使用された9118編成は12月1日深夜に車両基地を出庫し,印西牧の原#3に据付・留置された。北総所属車両の印西牧の原留置は2010年7月施行のNo.115ダイヤ改正で他社車両に振替されて久しい。この日は印西牧の原で夜を明かす北総所属車両を久々に見ることができた。

前夜に車両基地を出庫し牧の原#3に据え付けられる89N:9118(2023.12.01:印西牧の原)

△前夜に車両基地を出庫し牧の原#3に据え付けられる89N:9118(2023.12.01:印西牧の原)

所定の2229Tは車両基地留置に変更され北総車が牧の原留置に(2023.12.01:印西牧の原)

△所定の2229Tは車両基地留置に変更され北総車が牧の原留置に(2023.12.01:印西牧の原)

アクセス開業前までは日常だった北総車の牧の原留置がこの日限りの復活(2023.12.02早朝:印西牧の原)

△アクセス開業前までは日常だった北総車の牧の原留置がこの日限りの復活(2023.12.02早朝:印西牧の原)

いつもは5:38発の第532Tがまだ寝ている時間(2023.12.02:印西牧の原)

△いつもは5:38発の第532Tがまだ寝ている時間(2023.12.02:印西牧の原)

500Kとほぼ同時に準備開始し出発待機中の489N:9118(2023.12.02:印西牧の原)

△500Kとほぼ同時に準備開始し出発待機中の489N:9118(2023.12.02:印西牧の原)

500Kが客扱いを開始する前に印旛日本医大へ出発(2023.12.02:印西牧の原)

△500Kが客扱いを開始する前に印旛日本医大へ出発(2023.12.02:印西牧の原)

印西牧の原に戻ってきた488N:9118(2023.12.02:印西牧の原)

△印西牧の原に戻ってきた488N:9118(2023.12.02:印西牧の原)

488N印西牧の原着時点で500Kは出発前(2023.12.02:印西牧の原)

△488N印西牧の原着時点で500Kは出発前(2023.12.02:印西牧の原)

切替後の区間を見る

入出庫線に対するATS切替標はこれからも残る(2023.12.02:印西牧の原・印旛日本医大間)

△入出庫線に対するATS切替標はこれからも残る(2023.12.02:印西牧の原・印旛日本医大間)

下り2閉そく信号機に対するB点…真新しいドブメッキの器具箱が眩しい(2023.12.02:印西牧の原・印旛日本医大間)

△下り2閉そく信号機に対するB点…真新しいドブメッキの器具箱が眩しい(2023.12.02:印西牧の原・印旛日本医大間)

ATS切替標が撤去された下り1閉そく(2023.12.02:印西牧の原・印旛日本医大間)

△ATS切替標が撤去された下り1閉そく(2023.12.02:印西牧の原・印旛日本医大間)

印旛日本医大上り出発2LからもATS切替標が撤去された(2023.12.02:印旛日本医大)

△印旛日本医大上り出発2LからもATS切替標が撤去された(2023.12.02:印旛日本医大)

車両基地を背景に上り3閉そく信号機とそのB点(2023.12.02:印西牧の原・印旛日本医大間)

△車両基地を背景に上り3閉そく信号機とそのB点(2023.12.02:印西牧の原・印旛日本医大間)

頭上では誘導無線が撤去され,足元ではC-ATSが使用開始に(2023.12.02:印西牧の原・印旛日本医大間)

△頭上では誘導無線が撤去され,足元ではC-ATSが使用開始に(2023.12.02:印西牧の原・印旛日本医大間)

切替標が撤去された上り1閉そく信号機外方をC-ATSで走る(2023.12.02:印西牧の原・印旛日本医大間)

△切替標が撤去された上り1閉そく信号機外方をC-ATSで走る(2023.12.02:印西牧の原・印旛日本医大間)