北総線よもやま話1904

投稿:2019-05-02/カテゴリ: よもやま話

2019年4月の北総線よもやま話。このよもやま話は将来的に四季報として纏めていく前段階の落書きコーナー。

新年度あけましておめでとうございますということで,年度初めはあまり書く内容がないかなと思っていたら結構な文量に。昨年度の遺産と合わせて見ていきましょ~

西白井モーターカー庫のシャッター撤去

今ではすっかり保守基地として定着してきた旧西白井検車区だけど,ここが現役の検車区だった頃から敷地内には保守用車の庫があった。もちろん保守基地になった今も現役の設備なんだけど,いかんせん一つ問題があって,庫に入れられる車の最大高さが3.6mに制限されてしまうんだな。

この高さ制限は結構厳しい数字で,北総の持つマルタイをはじめ20tモーターカーなどは軒並み高さ制限を超えるので入れられない。なので小ぶりな15tモーターカーがここを定位置にしていたのだけど,それも17年度の24tモーターカー(2号車)の増備で印旛に追いやられてしまった。いよいよダンプトロを突っ込むくらいだなあ…なんて思っていたら3月下旬に高さ制限の元凶であるシャッターが取り外されたのね。

シャッターを外したところで庫がそもそも小さい以上は解決策としてビミョーだろうし,老朽化で外しましたくらいがいいとこだろか。

△小ぶりなダンプトロですら庫に入ればこんな感じに

ありそうでなかったゴミ箱

昨年度から引きずっている案件そのに。このウェブサイトらしく色気もへったくれもないゴミ箱のおはなし。

昨年度末に新柴又と矢切の2駅を皮切りに始まったゴミ箱の見直しが4月上旬までに各駅で行われたみたい。まずはゴミ箱設置場所の見直しで,これは新柴又,矢切,北国分,東松戸と新鎌ヶ谷以北の各駅ではホームとコンコース各1箇所,それ以外の2期線中間駅ではホームのゴミ箱を撤去してコンコースのみに減らしている。公団区間のホームなんて3箇所も置いてあるほどゴミ箱は多かったのだけど,どんな駅だろうと関係なくゴミ箱がばっさり減っている。

しかも,先月の時点ではそれまで「カン・ビン」,「新聞・雑誌」,「その他のゴミ」の3種あったゴミ箱のうち「カン・ビン」が廃止されたに過ぎなかったのだけど,このうち「その他のゴミ」が「燃えるゴミ」に改められた。まあ「『その他』のゴミ」ってなんだってなるよりは「燃えるゴミ」のほうが分かりやすいわね。な~んだ深く考える必要なんてなくて燃えるゴミだったかーみたいな。

そしてなにより「燃えるゴミ」ってありそうでない区分だったのだなー。

△「その他のゴミ」あらため「燃えるゴミ」箱。今後もよろしこ。

まだまだつづく40周年

そして昨年度から続く開業40周年関係。ヘッドマーク電車3本は継続中,記念券は中間駅でも売り切れているところがぼちぼち。そして季刊誌『ほくそう』ではいい感じの表紙と写真特集を展開中。。

な~んて話は別に前振りにすぎなくて,一風変わった40周年なあれこれがお目見えしているので見てみましょしょ。

まずは千葉ニュータウン中央と新鎌ヶ谷,東松戸に40周年記念の「のぼり」が登場。いまのところは大駅だけで,アクセス開業時のように広告扱いとして各駅に出すほどの動きは出ていない。そもそも千葉ニュータウン中央は40周年じゃないじゃんとか,肝心の40周年な区間に出てないじゃんとかそーゆーのは野暮だね。春まつりがあればもっと違ったんだろうけど,いずれは北総の出店するイベントとかでも見られるかな。

△ぽつねんと現れた40周年のぼり。

そして春といえばBMK強化月間。もう何年も同じ接遇ポスターが出ていたのだけど,なんと40周年にあわせて接遇ポスターがリデザインされちゃった。びっくり。

相変わらずちょっと変わった書体を選んでくるセンスは最近北総あるあるな感じだけど,なにより挿絵まで描き直されたのでお馴染みだった北総社員の挿絵も新しくなっている。

40周年ロゴマークに加えて「おかげさまで北総線開業40周年」なんてテキストを入れちゃったもんだから次年度には使いまわせそうもない感じ。秋の強化月間でおしまい?

△改元,40周年,そして一日乗車券の期間見直し。2019年らしいポスター勢揃い。

春の来ない春

決して哲学的なことが言いたいのではなく…ついに今年は北総沿線に「春」が来なかった。

北総線にとって春といえば「ほくそう春まつり」。言わずもがな北総線の増収と千葉ニュータウンの振興を担う春の一大イベントである。1996年から実に20年以上の歴史を誇るイベントであり,北総線における春の風物詩と言っても過言ではなかった。そんな春まつりが今年,開催されぬままに季節が初夏へと移ろおうとしているのだ。

春まつりの長い歴史を紐解けば,春まつりを開催しなかった春というのは過去に何度かあった。2011年と2012年がそれ。ただ,このときと今回ではだいぶ様相が異なっているのね。なにせ過去2回は,前者は東日本大震災による自粛,後者は荒天(強風)による安全面での中止といったもので,やろうとしたけど出来なかったというのが本当のところだった。

ところが今回は企画すら日の目を見ないまま春が過ぎてしまった。20年以上続いた増収策を取りやめている事実は「異常」なのだ。もちろん何らかの事情はあるのだろうけど,公式見解はまず出ないだろうね。なので推測の話になるのだけど,今回の結末に至っただけの理由というのは過去を振り返れば思い当たる節が結構ある。どれが原因というわけでもなく,複雑に絡み合った上での結果だろうね。

今回の一件については色々思うところはあるけど,ここに書くべき話ではなかろう。ただ,かつて北総には全社横断的な組織として増収対策委員会というのがあって,そこで増収策として企画されたイベントが幾つもあった。ところが,その多くが時代の変化とともに消えてしまったのだ。もちろん,春まつりとともに育った千葉ニュータウンも時代とともに大きく変わったし,それらを取り巻く情勢も変化している。春まつりが消えていったイベントと同じ轍を踏むのか,それとも壁を乗り越えて千葉ニュータウンとともに歩めるイベントになれるのか,今問われているのはそこだと思うんだなあ。

もう一つの春

北総線にとって春といえば企画券の季節でもある。みんな大好き一日乗車券のシーズンなのだ。

こうした一日乗車券は1995年度の秋シーズンを皮切りに発売されたのだけど,たとえば冬の一日乗車券は1998年度から発売したように開始時期は季節によってまちまちで,名称もかつては季節ごとに違っていた。春は「さわやかきっぷ」だったのだけど,一日券が窓口処理機による磁気券となった際に名前が統一されて現在に至っている。

春の通用時期は例年3月末から5月頭までの土日祝日だったのだけど,これが今年から見直されて4月中旬が適用外となってしまった。通用時期の見直しは今に始まったことではなく,昨冬も見直しになっていたのね。冬の通用時期には大きな特徴があって,他の季節(春・秋)と違って平日ダイヤ運転日が適用日に含まれていたのだけど,昨冬は通用期間が短縮されて適用外になったのだ。春の件といい,一日乗車券適用日が減っているのは営業面の動きとしてちゃんと押さえておかないといけないかな。

一日乗車券について北総が今どういう考えを持っているかは知る由もないけど,営業収入を考えれば無闇矢鱈と連発するのも…というところはあるかもね。少なくともある程度の需要が見込める期間は残すとしても,売上の少ない期間は廃止するくらいの判断はしてもおかしくなかろう。一日乗車券の売上成績については詳細を知らないけど,春の期間といえば吉高の大桜を始めとして沿線の桜シーズンが4月上旬,その後はゴールデンウィークの多客期需要を見込むだろうから,この間の4月中旬が売上の谷になっている可能性は否定できない。

ちなみにこの一日乗車券も増収対策委員会の生み出したものの一つなんだって。北総線開業前に存在したデザインポリシー委員会と同じくらいユニークで独創的な組織だと思うよ。

北総線の改元対応

なんて大それた題を打ってみたものの,今回の改元がそこまで北総線に影響したかといえば全くそんなことはなく,むしろ実感のない改元って感じね。。

なにも北総線に限った話ではないけど,少し前まではそこかしこで日付は和暦表記だったのだ。それがここ数年の間にみんな西暦になってしまった。今回の改元が全ての原因ではないにせよ,事前に改元が分かっているという状況は日付表記の西暦化を促す決定打になったのは言うまでもないだろうね。

もっとも旅客にとって身近なところでは乗車券類の表記があるだろうから,これを例にあげてみよう。窓口処理機はかなり早い段階から西暦表記の切符を出していたのだけど,券売機は2015年度のソフト変更によって西暦表記化された。最後まで残っていたのは定期券発行機だったけど,2016年度に窓口処理機とともに新型機に置換えられた際に西暦表記となった経緯がある。

旅客が見るようなものではないけど,旅客車の検査封印票も昨年度までに西暦表記に改まっている。こうした社内向けの表記すら西暦になった現状からすれば,改元したからといってそれを実感できるような表記は見える範囲にもう殆ど残っていないのが現状。

…なーんて言っておきながら,車両の連妻についている検査銘板は未だに和暦表記のまま。詳細は↓で触れるけど,まさしく平成最後の定期検査出場車となった7828編成だって「31-4」(平成31年4月)表記。すっかり記憶が薄くなったヒトケタ検査年との再会も近い…のかな?

△検査封印票は西暦なのになぜここだけ和暦になるのかはナゾアンドナゾ。。。

7828編成の全般検査出場あれこれ

という前振りを挟んで7828編成の定期検査(全般検査)出場を見てみよう。

4月30日のS59運行で京成線内の試運転に臨んだ7828編成,年度初から激しく仕様が変わったのでついつい試運転から見に行っちゃいましたよっと。

△編成写真はあくまでオマケなんだけども

はてさて今回出てきた7828編成だけど,外観で変わった点は大きく2点あって,一つは正面M側の窓ガラスが側窓同様のUVカットガラスになった点。上の写真ではちょっと分かりづらいかな,これは正面がちに撮らないと光の加減で難しいと思う。

もう一つは側面吹寄に貼っている車椅子マーク(ピクトグラム)が7500形と同じものに変更された。7800形/9800形のそれは縦長なんだけど,7500形や9100形は角丸の正方形なのね。それができるなら9108編成は縦長のものを貼らなくて良かったじゃんなんて野暮なことは言わないつもりだけど,以前のシール痕がべったり残ってしまっているのだけは気になっちゃうかなあ。

△シール痕べったりの車椅子マークとLCD化された案内表示器

そして車内に目を移すと,客室内ではカモイ部の車内案内表示器がLCDとなった。表示器の仕様は昨年度から北総車でも導入しているLCD表示器と同じなので,詳細は当該記事を参照(会員限定)。

北総の会社案内によれば,北総車のLCD化は多言語対応の一環として2020年度までの3年計画で施策をしていくみたい。ただ,7800形は京成の所有資産になるため,北総所有資産を対象としたこの施策とは無関係ね。7800形の場合は,所有者である京成本体の計画した多言語対応施策に則って機器の取替えを実施しているのだ。京成側の施策は3700形と3000形を対象に実施しているから,二重車籍として3700形の車籍も持つ7800形は当然この工事を受けるってワケ。言うまでもなくソフトウェアは北総仕様のものが入っている。

3700形や3000形を対象とした京成の多言語対応施策の特徴は,北総のそれと違って自動放送設備の新設が含まれている点だろうね。もちろん7828編成においても例外なく自動放送設備が新設されて,9201編成に続く2編成目の自動放送設備車が爆誕。

△上の灰色の機器が自動放送変換器,下の緑の機器が自動放送装置

この自動放送設備は,9200形をはじめ3000形7次車(3050形)以降で採用された設備をベースとしていて,基本的な機能や機器構成は9200形と共通としているのね。だから自動放送機能はアクセス線関係列車で特定条件を満たした場合のみ動作して,それ以外では異常時・啓蒙放送機能のみ使用できるという代物。これを9200形が6年間でどれだけ活かせたかと言えば…って感じで,北総車の運用実態からすれば機能を持て余すものだし,異常時・啓蒙放送に関しては昨年度から車掌にICレコーダを携帯させている以上,自社線内での必要性は限りなく低いといってもいいかなあ。

9200形と異なる点としては,まず自動放送装置本体が露出している点かな。

この先は自動放送設備についての理解がある程度必要なのだけど,このシステムは既存の放送回路と表示器などの伝送制御回路それぞれに相乗りした設計になっているのね。自動放送変換器という機器が南北端の先頭車にあって,これは乗務員が操作するいわば指令器のようなもの。肝心の音声データは自動放送装置に入っていて,これは南端の先頭車にしか載せていない。北端からでも自動放送装置に指令するためには南北端の変換器を同期させる必要があるので,そのために表示器の伝送回路を利用しているというわけ。ついでにこの回路を利用することで種別や行先などの情報が拾えるので,アクセス線の自動放送はこの情報をもとに変換器が指示を出しているのね。

で,音声データを放送回路に出力する自動放送装置は,9200形では乗務員室C側の客室寄ベンチボード内に収納されているので普段は見られない機器なのだ。ところが3700形のベンチボードには自動放送装置を入れられるだけの余裕がないのでベンチボード上に露出させている…というわけね。機器構成的には9200形と同じなんだけど,置き場が違うというそれだけのはなし。

もう一つ違う点があって,それは自動放送装置に入っているソフトウェアのバージョン。9200形の放送ソフトは,京成で使用しているそれの文言を一部変更した北総仕様になっているのだけど,2012年度の登場から何度か改修こそされているものの,北総車の運用実態から見て使わないだろう放送は未改修だったりするのね。つまり京成ソフトがバージョンアップしても北総はそのままなんてケースも多々あって,アクセス線関係の条件行先の追加なんてガン無視をキメてきた。だから「IC放送」と呼ばれる京成本線で使うICレコーダ放送のデータは当初の3放送しかないのだ。

ところが,7828編成の変換器に貼られた対照表を見る限り,その内容は京成最新バージョンのそれに準じている。現行の京成最新バージョンは昨年度冬から適用しているもので,前述の「IC放送」は10種類にまで増やされている。この対照表の通りに北総ソフトが制作されているならば,まさしく北総最新バージョンのお目見えってわけだね。

△ほんとにこの対照表通りなら・・・のはなし

ちなみに自動放送といえば,5500形でもINTEROSモニタから北総ソフトを呼び出して個々に放送することができるようになっている。このソフトもやっぱり9200形と違うバージョン。「IC放送」は4種類あって,9200形のそれに京成のIC放送が更新された際に追加された車内整理放送が加わったもの。京成ソフトの改訂時期をもとに北総ソフトのリビジョンを整理してみると,(旧)9200形,5500形,7828編成(新)という順になるかな。

3種類も放送ソフトがあるのは流石においおいって感じだよね~。

そして傷む7818編成

綺麗になった7828編成と対照的なのが7818編成…の車号銘板。

北総車の車号銘板・社名銘板は一部車種を除いて伝統的に金属製のエッチングプレートを使ってきたのだけど,これは制作時期によって個体差がある代物なのね。意匠どころか材質(アルミとステンレスがある)すら違っている。

耐候性にも差があるようで,7000形・7150形・7300形が当初から装備していた銘板は年数を経ても凹部の青の劣化は少ないのだけど,7808編成や社名変更時に制作した社名銘板はすっかり経年で青がくすんできている。それでも7818編成は運用開始からまだ5年にも満たないわけで,ここで傷みというのは早くないかいという話なのだけど,こうして記事にする一年以上前から傷みの進行が目に見えて分かるようになってきた。凹部の青の塗膜がすっかり剥がれてきている。

△めちゃ剥がれ7817山側。ほかの箇所もなかなか。

銘板を外板に固定する6箇所のリベットについては,頭の部分を後から青の塗料でタッチアップしているので多少耐久性に差があっても致し方ないだろうけど,それ以外が剥がれてきているのはちょっとねー。もちろん旅客が読むためのものではないけど,それなりの大きさで掲げていると気になっちゃうのだ。

新鎌ヶ谷はいよいよ新京成分離へ

昨年度たびたび記事に出した新鎌ヶ谷の新京成連立関係工事。南北連絡通路は電気関係も終わって形になったみたいだけど,相変わらずパン屋を含めた高架下テナントの動向は見えず。アルバイト募集しているあたり当面は8m幅しか供用できずって感じかなあ。新京成の全線高架化は2019年度中なので,少なくとも年度内に何らかの結果は出ると思うけども。

さて,駅掲示のポスターにもあったように20日から新京成本屋とのラッチ内連絡通路がついに供用開始となった。これではっきりしたけど,やはり新京成本屋には連絡口の設置はなく,新京成北総間の連絡口は引続き北総によって運営されることになりそう。となれば配置人員も現行のまま?これはもう少し様子見かなあ。

そして新京成本屋の完成が見えてきたこともあって,1992年度から長らく間借りされていた新京成コンコースが北総から切り離される準備が始まっている。すでに4月から6月までの工期でリニューアル工事と題して着手しており,4月中にはラッチ内に新京成分離後の新たな点状ブロックがお目見えしている。当然といえば当然なのだけど,本屋口の新京成改札3通路がなくなるため,現状で柱を挟んで設置している北総の出口側3通路を跡地に移設する算段のよう。つまり北総持ちの5通路が窓口と柱の間に入るイメージで良さそうだ。新しい点状ブロックはちょうどそんな感じで置かれている。

△本屋口の新京成側から柵を跨いで一直線に新しい点状ブロックが敷かれた

ホームのベンチは…

北総線各駅に設置しているベンチだけど,経年劣化でボルトの固定が甘くなり浮き気味の危ないベンチもたま~~に見かけていたのね。

最近こうしたベンチの設置状況をチェックしているみたいね。基礎を見ると合いマークが確認できるようになっている。

△合いマークの入ったベンチ

ところで京成線内ではベンチの設置方向を他社の提唱するマクラギ方向に変更し始めていて,北総も今後の状況次第では安全対策として追従するのかなー…なんてね。

おまけ

先月から供用開始となった東松戸の新男女トイレと旧トイレのいま。

△東松戸の男性用新トイレ 女性用は向かい側

△旧トイレは小室と同じような感じで塞がれた

せっかくサービス設備を整えたのに整った頃には入らなくなっちゃってるんだから皮肉だよね

△ただの代車 4/30の1101K:3818