沿線点描

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旧7000形車両復元撮影会を振返る

おわりに

今回の撮影会では,西白井保守基地の一角で保存されている7001号車において,7000形の走り始めた1979年から1990年代半ばまでの各時代を象徴する装飾を施した。7000形の活躍した時代それぞれに背景があり,7000形の文化的価値は特定の時代に依存するものではなく,連続的な時間の積み重ねの中で築かれてきたものだと再認識させられた。今回の装飾で7000形は容姿の時間軸を少しだけ戻す格好となったが,当時を知る方にとっては懐かしく,知らない方にとっては新鮮な印象となっただろう。いずれにしても沿線の話題の一つとなって,少しでも沿線地域の活性化に寄与することができれば幸いである。

7000形車内より沿線活性化トレインを望む

ところで,北総線と千葉ニュータウンの生い立ちと成長を支えてきた7000形車両が引退後も今日まで保存されてきたことは,非常に幸運であった。北総線の開業と千葉ニュータウンの誕生は今日の地域を形作ったという点で郷土史の転換点であり,7000形はその転換点を構成する一部である。北総線の開業と街びらきから40年以上が経過し,当時の記憶を伝えることが困難になっていく中で,7000形は当時の記憶を将来に伝える貴重な文化的財産となるだろう。願わくば,北総鉄道のみならず地域と一体となってこの文化的財産が後世に残され,千葉ニュータウンの歴史を末永く伝える証人となってほしい。

最後に,今回の企画に関して多大なるご理解とご協力を賜りました北総鉄道の皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。