北総車行先幕:N40―公団2000形正面用1990年度版

2016年1月14日公開・ 最終更新

概要

1983年度に登場した公団2000形車両は,当時の北総線の運行実態を鑑み,種別表示器を持たずに運行を開始した。正面ならびに側面には電動方向幕表示器を装備し,これを両端先頭車の指令器より制御した。表示器には,先に登場した北総7000形車両と異なり,小糸製のCS151A・CS152Aが採用された。また,指令器には最大10コマまで指令可能なC157Aが採用された。

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△都心直通開始当初は,運番表示器の左側に種別を表示していた

しかし1990年度の北総2期線開業が迫ると,これまでの方向幕を交換する必要が生じた。「一号線」に直通する車両には規格上,種別を表示できる装置の取付けが必要であり,これを持たない当形式には直通開始を前に種別表示器の設置が求められた。そこで,1990年度に実施した都心直通運転対応改造において,当形式では正面C側窓上部に巻取り式の種別・運番表示器を新設した。この件については,他形式に準じた種別表示器の取付けを計画していたようだが,諸処の事情によって実現しなかったようである。

こうした経緯から,登場時に装備していた行先幕N20には「回送」「試運転」「臨時」といった種別表示が含まれていたが,種別表示器の新設に伴ってこれらの種別表示は種別幕に移された。したがって,都心直通対応のために1990年度に印刷されたN40には,純粋な行先のみが収録されている。その配列は7000形(N30)や7150形(N50)等と同じもので,直通先事業者の行先を2~3程度ずつ収録したものである。つまり,1990年度の北総車標準配列を採用している字幕ということになるが,書体や文字の配置はN20時代を踏襲した当形式オリジナルのものである。

当形式の指令器C157Aは最大10コマまでの指令しかできなかったことから,N40化の際に40コマ対応品に改修されている。当形式の表示器はSPCによる接続制御だったため,パラレルなアナログ制御のN20よりは改修しやすかったものと考えられる。ただし,この頃の北総車標準配列は20コマ車を基準としている。したがって,40コマ用の字幕として作られたN40の21~40番のコマは全て空白になっている。無駄といえばそれきりだが,1992年度に種別表示を一体化した行先幕N80へ交換した際には,それまでの収録内容を削ることなく普通と急行の2種別に対応できている。

字幕一覧

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△1:無表示(黒地)

2~5:空白


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△6:上野

△7:押上


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△8:青砥

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△9:高砂


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△10:西馬込

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△11:泉岳寺


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△12:新逗子

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△13:新町


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△14:川崎

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△15:新鎌ヶ谷


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△16:西白井

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△17:千葉ニュータウン中央


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△18:松戸

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△19:くぬぎ山


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△20:北初富

21~40:空白