北総線における連動装置の変遷

2018年4月1日公開・ 最終更新

連動装置の変遷

今日の北総線における連動駅は,起点方から順に京成高砂,矢切,東松戸,新鎌ヶ谷,小室,印西牧の原,印旛日本医大の7駅からなる。このうち北総が管理しているのは京成高砂を除く6駅だが,これに加えて印旛車両基地にも連動装置があることから,6駅と1車両基地で連動装置が設備されていることになる。

これらの連動装置は,開業から第1種継電連動装置を基本として設備されてきた。1978年度の第1期開業に遡ると,連動装置の設備箇所は,起点方から新鎌ヶ谷信号所,西白井,小室の3箇所であった。いずれも「てこ」の戻し忘れを防止するため押し釦方式としていたが,すでに開業時からCTCを設備していたため,原則としてCTCを介した制御が行われていた。西白井の連動装置においては,同駅に併設する暫定車両基地(西白井検車区)の条件は本線に関係する箇所のみを取り込み,その他の箇所においては車上転換装置による進路制御を基本とした。

その後の路線の延伸により,京成高砂,矢切,千葉ニュータウン中央,印西牧の原,印旛日本医大の各駅が継電連動装置を設備する連動駅となった。さらに,印旛日本医大延伸の際に設けた車両基地(印旛車両基地)においても,保守用車留置線を除き自動進路制御を行うことから継電連動装置を設備した。

成田スカイアクセス線開業に際して行われた諸工事においては,連動装置の改廃を含む大規模な配線改良が発生した。連動装置の改廃は新設1駅,撤去2駅,改良5駅の規模で行われ,一部ではあるが電子連動装置が初めて導入された。その内訳は以下の通りである。

このとき連動駅として整備された6駅については,あわせて自動列車停止装置の更新が行われ,保安度の高いC-ATSが導入された。電子連動化を行う要因となった機器室の広さについては,C-ATS化による機器の増加も関係しているとみられる。なお,このときに更新されなかった中間閉そく区間については,2019年度から順次C-ATSへの更新が進められている。

駅名配線区分連動の方式北方からの進入南方への進出南方からの進入北方への進出
京成高砂地平3面5線連動駅
(京成管理)
第一種継電連動1・2・3T1・2T3・4T2・3・4T
新柴又高架2面2線非連動駅――――――――――
矢切地下2面4線連動駅第一種継電連動1・2T1・2T3・4T1~4T
北国分半地下2面2線非連動駅――――――――――
秋山半地下2面2線非連動駅――――――――――
東松戸高架1面2線
→高架2面4線
非連動駅
→連動駅
第一種継電連動1・2T1・2T3・4T3・4T
松飛台高架2面2線非連動駅――――――――――
大町高架2面2線非連動駅――――――――――
新鎌ヶ谷高架2面4線連動駅第一種継電連動
→第一種電子連動
3T
→1・2T
高砂方は1~4T
北初富方は3T

→1~4T
1~4T
→3・4T
4T
→3・4T
西白井掘割1面2線連動駅
→非連動駅
第一種継電連動1・2T1T2T
→1・2T
2T
白井掘割1面2線非連動駅――――――――――
小室掘割1面2線
→掘割2面3線
連動駅第一種継電連動1T1・2T
→1T
1・2T
→2・3T
2T
→2・3T
千葉NT中央掘割1面2線連動駅
→非連動駅
第一種継電連動1T1・2T1・2T2T
印西牧の原掘割2面4線連動駅第一種継電連動日医大方からは1Tのみ
車両基地方からは1~4T

→日医大方からは1・2T
車両基地方からは1~4T
1・4T
→1~3T
1・4T
→1~4T
日医大方は4Tのみ
車両基地方は1~4T

→日医大方は3・2T
車両基地方は1~4T
印旛日本医大掘割1面2線連動駅第一種継電連動
→第一種電子連動
1T1T1・2T2T
車両基地地平連動第一種継電連動煩雑なため省略