北総線自動券売機・自動精算機の稼働状況

2018年3月29日公開・ 2023年5月10日最終更新

2019年度調査結果

調査日：2020年3月20日

調査メモ

当年度の動静については，前年度からの継続件名としてMX-7形自動券売機のMX-8形への更新が進み，上期中に全線で自動券売機の更新を完了した。これにより導入年次による若干の仕様差こそあるものの，北総線で使用される自動券売機はMX-8形の単一機種に統一された。旧・公団線区間を含めた全線で自動券売機が単一機種となるのは初めてのことである。

一方で千葉ニュータウン鉄道区間では自動券売機の削減も行われた。自動券売機の削減はこれまでも北総鉄道区間で幾度か実施されているが，当年度においては千葉ニュータウン中央，印西牧の原で各1台の自動券売機が削減された。削減理由は明らかになっていないが，使用実態に鑑みて更新費用を抑制する意図があったものと想定される。このほか，6月に新京成線新鎌ヶ谷駅の新駅舎供用開始に伴い北総鉄道での駅業務受託が終了したため，新鎌ヶ谷に設置されていた新京成所有のV7形券売機1台が運用終了し撤去された。

券紙の使用状況については，前年度と同様にオレンジ色のPJRロールが自動券売機・自動精算機ともに使用されているが，大小2種類ある地紋の分布は前年度と異なる。各駅のロール在庫に起因しているものと想定されるが，管区毎の偏りや法則性は認められない。ピンク色のロールについては印旛日本医大の自動精算機で復活していることが認められた。地紋の印刷方向は縦向き（57mm幅ロールでカット方向に対し垂直に地紋を印刷している）で，2017年度調査を最後に使用が確認されていなかった。すでに北総鉄道として発注する券紙ロールは57mm幅のオレンジ色（自動券売機・自動精算機用）と青色（窓口処理機用）に統一されているであろうから，ピンク色のロールの淘汰は間近に迫っているはずだ。

北総鉄道では直近数年間で自動券売機，自動精算機，窓口処理機等の更新を終えているが，自動改札機は導入から約15年が経過しており，今後の施策展開に注目したい。